ねむるだけ

主に読んだ本について。ほぼ全記事ネタバレを含みます。

終末のフール

感想

舞台を同じくした、『終末のフール』と韻を踏んだタイトルの八つの短編から成っている。

緊急事態と平穏な毎日を書く(とわたしは思っている)伊坂幸太郎作品の中で、緊急事態の中の平穏な毎日を描いている珍しい作品。

個人的には『太陽のシール』が一番好きだった。

子供が欲しい夫婦のお話。しかし小惑星の衝突を控えているため、今子供を授かったとしても、その子は大人になれないということに葛藤する。

夫婦は二人ともオセロを好んでするのだが、その光景もほほえましく可愛らしい。

そしてそれは「子供と一緒にオセロをする」という夢へ変わるが、三人だったら一人余るな、などと心配する姿もまた愛おしい。

最後のシーンで、授かった子供が双子であるとわかり、「二組でできる」と喜ぶシーンでは、回収の美しさも感じられる。

八つすべてが面白いので、ぜひ読んでみてください。

終末のフール①

伊坂幸太郎『週末のフール』集英社(2009)

 

終末のフール (集英社文庫)

終末のフール (集英社文庫)

 

 

あらすじ

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。家族の再生、新しい生命への希望、過去への復讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは? 今日を生きることの意味を知る物語。

(単行本 裏表紙より)

 

感想は次回へ。

サンリオピューロランド②

施設内について

施設内では「観る」「遊ぶ」「買う」「食べる」の4テーマで構成されています。(HPより)

 

「観る」ではショーやパレードを鑑賞することができません。

基本的には季節や期間限定のショーやパレードが多いです。

キャラクターの誕生日前後には、それにちなんだショーやパレードもやっているようです。

参加型のものなどもあり、小さい子から大人まで楽しめるようです。

 

「遊ぶ」では、アトラクションやアミューズメントを楽しむことができます。

これも年齢制限などは基本的にありません。どのお客さんも楽しめると思います。

 

「買う」では、グッズやお土産を購入することができます。

「エンジョイグッズ」と呼ばれるグッズは、キャラクターをモチーフにしたカチューシャなどがあり、施設内でつけるとより一層楽しめそうです。

 

「食べる」では、キャラクターモチーフのメニューを出しているようです。

なので見た目もかわいく、味も美味しくごはんを食べることができます。

インスタ映えも狙えること間違いなしです。

 

今度、アトラクションについてより詳しく調べた記事を書こうと思います。

サンリオピューロランド①

2月にサンリオピューロランドへ行くことになったので、それについて調べてみたいと思います。

まずサンリオピューロランドについて調べてみます。

 

サンリオピューロランドについて

サンリオピューロランド(Sanrio Puroland) は、東京都多摩市にあるサンリオキャラクターをモチーフとした屋内型テーマパーク。株式会社サンリオの子会社である株式会社サンリオエンターテイメントが運営している。略称はSPL。

Wikipediaより)

 

社長は、ディズニーリゾートから着想を得たといいます。

国内のキャラクターを前面に出したテーマパークではディズニーリゾートとサンリオピューロランドが二大巨頭になっているのも頷けます。

次回は施設内について記事を書こうと思います。

陽気なギャングの日常と襲撃②

感想

陽気なギャングシリーズ二作目。

やはり登場人物のキャラクターが素晴らしい。

四人でいるときにバランスがいいのかと思っていたが、それぞれで別の人と行動していても面白いのはやはりとびぬけた個性があるからだろう。

個人的におすすめの章は、やはり響野。どこであっても彼の適当な発言と行動はクスッと笑えて、かっこいい。

一作目『地球を回す』に比べて『日常と襲撃』は、日常のターンのテーマが身近なものなので、四人に親近感も持てる。

基本的には『地球を回す』から読むのがおすすめだけれど、『日常と襲撃』だけで読んでも面白いと思う。

興味のある方はぜひ。

陽気なギャングの日常と襲撃①

伊坂幸太郎『陽気なギャングの日常と襲撃』祥伝社文庫(平成二十一年)

 

陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)

陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)

 

 

あらすじ

嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリは殴打される中年男に遭遇――天才強盗四人組が巻き込まれた四つの奇妙な事件。しかも、華麗な銀行襲撃の裏に「社長令嬢誘拐」がなぜか連鎖する。知的で小粋で贅沢な軽快サスペンス!

(単行本 裏表紙より)

 

感想は次回で。

魔王②

感想

巨大な勢力と、それに抗う特殊能力を持った一般人という少年漫画的な構図が面白い。

安藤の持つ能力自体は現実味がないが、安藤を取り巻く環境は現実味を十分に帯びている。

カリスマ性のある若い政治家に惹かれて軽いファシズム国家になるのは日本でもあり得るし、事実いまもそうなのかもしれない。

また、『魔王』のなかでは宮沢賢治の詩がいい味を出している。

彼の詩が作中で引用されることにより、作品にメリハリが出て、ラストシーンの美しさにもつながっている。

 

『魔王』は、続編として『モダンタイムス』という長編作品が出されている。

そちらも読んで、『魔王』の不思議に感じた部分などが補われていて読後非常に満足感が強かった。

『モダンタイムス』についてもまた記事を書きたいと思う。

興味がある方はぜひ。