ねむるだけ

主に読んだ本について。ほぼ全記事ネタバレを含みます。

重力ピエロ②

感想

書き出しの「春が二階から落ちてきた。」という一文が強烈なインパクトを与える一冊、『重力ピエロ』。

この作品は『オーデュボンの祈り』や『ラッシュライフ』のように、ラストシーンで大きな伏線回収、どんでん返しというよりは、小出しで伏線を拾って、謎を解いていくという印象を受けた。

わたしはグラフィティアートの頭文字と遺伝子の並びが一致するシーンが最も感動したし、ぞくっとした。

映画の方は、話題にはなったけれどまだ見たことがないので、春休みにでも見てみたい。

個人的には書き出しの一文と書き終わりの一文が同じだったり、書き出しに出てきたシーンが最後と繋がる小説が好きという趣味があるので、『重力ピエロ』はそういう意味でも好きな作品です。

興味のある方はぜひ。